ラッカーカッティングとDMMの比較

ビニールの品質を決める 2 つのプロセス、1 つの決定的な選択: ラッカーカッティングか DMM か?

要求の厳しいビニールレコード制作の世界では、カッティング工程は最終的な音質を形作る重要なステップです。ラッカーカットまたはDMM：それぞれの方法には独自の特徴と利点があります。しかし、どれがあなたのビジョンを最も高め、あなたの期待に完全に応えてくれるでしょうか?違いを調べて、本当に違いを生む選択をしてください。

漆切り

樹脂から作られたラッカー（アセテートまたはダブプレートとも呼ばれます）は、音質のベンチマークとなる独特の特性を備えています。樹脂の組成により、カッティングヘッドの溝の深さが深くなり、より豊かで温かみのあるサウンドと優れたダイナミクスが得られます。幅広い周波数範囲を捉え、録音のニュアンスを忠実に再現する能力により、ラッカーカッティングはハイエンドおよびオーディオマニアの制作に好まれる選択肢となっています。

しかし、この優れた音質には技術的な課題が伴います。ラッカーに関連する亜鉛メッキプロセスは、DMM に比べて長く複雑です。これは樹脂の脆弱性によるもので、欠陥を避けるために細心の注意を払って取り扱う必要があり、また最適な亜鉛メッキを確実に行うために必要な追加の処理手順も必要です。これらの要件により、時間とリソースの両方の面で必然的に生産コストが増加します。

したがって、ラッカーカッティングを選択すると、より大きな投資が必要になりますが、コストや時間の制約よりも音質を優先するプロジェクトでは、それだけの価値があります。この方法は、限定版、オーディオマニアのアーティストのレコーディング、または目の肥えた聴衆を対象としたマスターなど、卓越性を目指す制作に最適です。つまり、ラッカーカッティングは、より高価ではあるものの、忠実度とリスニング体験の限界を押し広げるビニールレコードを制作する際には、依然として不可欠な選択肢なのです。

DMM（ダイレクトメタルマスタリング）

ダイレクトメタルマスタリング (DMM) は、ガルバニックプロセスで最速のオプションであるという利点を備えた直接切断技術であり、最もコスト効率の高い生産方法となっています。この効率性と経済性の利点は、ラッカーカットに必要な工程など、従来の亜鉛メッキで必要な中間工程が存在しないことに由来します。

ただし、この方法には、使用される材料の性質上、大きな制限があります。樹脂ベース（アセテートまたはダブプレート）を使用するラッカーカッティングとは異なり、DMM では金属である銅に直接彫刻します。この素材の違いは、特に出力レベルの点で最終的な音質に影響します。同等のカッティングでは、DMM ではラッカーに比べて約 2 dB の損失が発生します。

この差異は銅の音響特性から生じます。銅は高周波の再現において優れた精度と驚くべき安定性を提供しますが、ラッカーと同じ深みと温かみのある音を実現することはできません。さらに、ラッカーカッティングは、より広いダイナミクスと豊かな倍音のディテールを再現できるため、最適な音質が優先されるレコーディングのベンチマークとなっています。

結論

BLM Studio では、品質が最優先です。そのため、当社は、その優秀さで知られ、日本から直接輸入されているMDCラッカーのみを使用することを選択しました。この決定により、お客様は最も厳しい期待に完全に応えた卓越したサウンド体験を確実に受けることができます。